最近、「投資用に購入したテキサス不動産を売却したい」というご相談を頂戴するケースが多くなってきました。個人でテキサス不動産を購入された方は、保有期間が5年を超えたタイミングで売却益に対する税率が下がるため、売却をご検討されるようです。
他で断られたため弊社にお声がけいただくケースも多く、日本語で対応可能な売買仲介エージェントとして、多くのご依頼に対応しております。
今回は、マーケットで物件売却をする際の基本情報などを紹介します!
目次
投資用戸建住宅を売却する方法
そもそも、投資用に購入した不動産を手放すには、いくつかの方法があります。
まず一般的なのが、【マーケットでの売却】です。
リアルターと呼ばれる仲介エージェントを通じて、現地のマーケットに販売情報を登録。主には、自宅用に購入する買主からオファーを受けて、売却に至ります。
次に、【企業などによる買取】です。
物件を企業から購入した場合、その企業に対して買取の相談ができる場合があります。
弊社でも、過去にご購入いただいたお客様から、売却時期を迎えたことに伴う買取依頼をいただき、成約するケースもございます。
⇒買取案内ページ
一方、Opendoor社、Offerpad社などに代表されるiBuyerと呼ばれるテック系の現金買取業者や、リノベーションして再販売を行うフリップ業者なども買取をおこなっています。
ただ、早期に現金化できる代わりに、マーケット売却するよりも相当に安い金額(3-4割引きなど!)での売却となります。
もう一つは、【入居中のテナントへの売却】です。
管理会社に協力してもらい、入居中のテナントに対して購入を打診することが可能です。
テナントにとっても、もしちょうど住宅購入を検討していれば、引越しをする手間もなく良い取引になる可能性があります。
管理会社への仲介手数料が必要ですが、オーナー様にとっても、テナントの退去を待たずに売却できるメリットがあります。
売却の流れ
続いて、最も一般的な【マーケットで不動産を売却するケース】の流れをご紹介します。
仲介契約
オーナー様と売買仲介を行うブローカー・エージェントにて、販売仲介契約書(Listing Agreement)を締結します。
販売開始
売り出し価格の決定、販売用写真撮影、Seller’s Disclosure(物件の仕様等を開示する書類)等、必要書類を整備します。
その後、MLS(Multiple Listing Service)というデータベースに販売情報を登録することで、各種物件サイトに自動的に情報が反映され、マーケットでの販売開始となります。
また、現地に告知看板を立てたり、オープンハウスを開催したりと、販売活動を行います。
オファー受領
買い希望者からオファーを受領し、オーナー様にて受入可否を判断いただきます。
オファーは、売買契約書に買い希望者が署名した状態で届きます。その際、売買金額や諸費用の扱いなどについての交渉が発生します。
承諾する場合は、オーナー様も売買契約書に署名をすることで、”一旦は”交渉成立です。
買い希望者は、Earnest Money(前払い金)と、後述の「オプションフィー」を支払います。
オプション期間(第2の交渉)
ここから「オプション期間」と呼ばれる、買い希望者による検討期間に移行します。
通常5~10日で設定され、その間に、買主による物件のインスペクション(建物の検査)が行われます。
インスペクションの結果を踏まえ、値下げ等の交渉が発生することがほどんです。建物の状態によっては1万ドル・2万ドルの値下げを要求する買い希望者もいます。
オーナー様と買い希望者が合意できれば、晴れて売買契約内容が確定します。
つまり、オファー受領が「第1の交渉機会」とすれば、このオプション期間が「第2の交渉機会」として存在するのです。
買い希望者からオーナー様に$100~数百ドルの「オプションフィー」を支払っており、ここで交渉決裂となった場合の返金は有りません。
クロージング準備
決済業務や所有権移転の手続きを行う「エスクロー」によって、クロージング(決済)に向けての手続きがスタートします。
買主(「買い希望者」から「買主」に格上げ)が住宅ローンを利用する場合、ローン会社との手続きが行われます。
エスクローにてクロージング用の書類を用意し、クロージング日(決済・引渡日)までにオーナー様が署名を行います。(※1)
買主も、エスクローへの売買代金送金を行い、クロージングを迎えます。
通常、この時点からエージェントはほとんど関与せず、売主はエスクローと直接やり取りを行い、必要な書類や情報をやり取りすることとなります。
当然英語でのやり取りとなるため、日本の事情に精通したエージェントからサポートを得られるよう、事前に相談しておくことが必須です。
※1 クロージングには書類の原本が必要です。さらに、書類にはNotarize(公証)が必要となるため、日本の公証役場でのご署名およびアポスティーユという証明書の取得が必要です。
エスクローからはクロージング前ギリギリにしか書類が出てこないため、日本にいながらの売却は難易度が高いと言えます。
針の穴に糸を通すような細かな調整が必要となるため、経験のあるエージェントへの依頼が肝要です。
クロージング
いよいよクロージングです。
エスクローによってすべての書類を確認し、決済を実行します。同時に、所有権移転の手続きを行います。
買主は、クロージング当日にエスクローのオフィスに出向き、必要書類への署名を行うことが一般的です。
オーナー様への送金は全ての書類の確認完了のうえで、エスクローによって行われます。(※2)
米国内の口座をお持ちであれば、同日or翌日には着金します。日本の口座へ送金の場合、数営業日を見込む必要があります。
※2 国外送金は行えないエスクローもいるため、経験のあるエスクローオフィスを選定する必要があります。
テナントがいても売れるのか?
大前提として、テナントが退去して空室になっていることが販売時には必要です。
退去予定のテナントがいる状態でも販売活動は可能ですが、内覧の調整が煩雑になったり、室内のコンディションによっては成約価格に悪影響があるなど、デメリットが多くなります。
また、テナント退去の予定なし(もしくは数か月先)のままでも売り出しは可能です。しかし、居住用ではなく投資用となるため買主候補が限られます。
ちなみに、マーケットで売買される住宅全体の約2割のみが投資用だと言われています。
利回り重視かつ、投資用であって金利の影響を強く受けるため、
一方、テナントに退去を打診することも可能です。
引越し費用等の補填のため違約金(賃料3カ月分など)
残念ながら強制力は無いため、
必要な費用
マーケットで売却する際は、一般的に以下の費用が必要です。
・仲介手数料:売買代金の6%
・所有権移転、タイトルインシュアランス、エスクロー等の事務手数料、雑費:$2,000-$8,000程度
(売買契約の条件によって、売主負担 or 買主負担が変わる費用があります。売買価格以外の契約条件にも注意が必要です。)
*あくまで一般例のご紹介であり、実際の費用は異なる場合があります。詳しくは、売買仲介を行うエージェントやエスクローへご確認ください。
*手数料ではありませんが、日本在住のオーナー様が売却を行うと、
売買価格の15%をIRS(米国内国歳入庁)に納付が必要です。
あくまで源泉徴収で仮払いのため、決算時の税務申告後に、実際の税額を控除された金額が還付されます。
また、一定条件で減免される規定もありますが、CPA(米国公認会計士)やエスクローにて適切に手続きする必要があります。
なお、源泉徴収納税をを怠ると、追徴課税で数千ドルを支払うことになるケースもありますので、注意が必要です。
残念ながら、リアルター(仲介エージェント)の中には「聞いたことが無い」「分からないので関知しない」という人もいます。(リアルター試験にも出題されるのですが…)
最も重要なエージェント選び
日本と異なり、米国の不動産売買では、初期の段階で専任のブローカー・エージェントを決めて取引を行うことが一般的です。
途中で変更することも可能ですが、できれば、しっかりとしたエージェントとスムーズに売買を進められればベストです。
テキサス不動産を売却しようと思ったら、まずは候補となるエージェントから話を聞いてみることをお勧めします。
過去に日本人オーナー様の売買を経験しているか、公証役場の対応やFIRPTAといった日本人オーナー様特有の事情にも精通しているかをご確認ください!
その際は、よろしければ弊社にもお問合せください。
経験豊富なエージェントが、オーナー様の貴重な不動産の売却を全力でサポートさせていただきます!
日本在住のスタッフもおりますので、電話やオンラインだけではなく、対面でのご相談にも対応いたします。
まずはご相談だけでも結構です。下記フォームからお問い合わせください。
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2024/03/01
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