今回は、2021年9月に発表されたダラス・フォートワースエリアの不動産市場についてレポートします!住宅マーケット市場の数字を過去数年間と比較検討しました。
市場の在庫不足・価格上昇に伴う成約件数減少傾向
2021年9月の戸建の成約件数は、11,286件(前年比-3%)となりました。今年6月から4か月連続で前年比マイナスとなりました。在庫不足の影響が続いていること、急激な価格上昇による影響が考えられます。在庫不足に関しては、中古、新築の供給が急激に増えることは考えにくいので、現在の在庫不足は今後も長期的に市場に影響し続けるものと思います。
ちなみに一昨年同月の2019年9月時点の販売中物件件数は26,131件ありましたが、現在は10,348件となり、この2年間で在庫が-60.39%となりました。この在庫不足の売り手市場は直近2年間に渡るダラス・フォートワースエリアへ多くの移住者が来ており、住宅需要過多によるものと言えます。過去20年間で年平均4%価格が上昇してきた米国住宅市場ですが、今年は約20%価格が上昇しております。急激な価格上昇が成約件数減少に影響しているとも考えられます。
※図1:戸建住宅成約件数
前年比+18%の価格上昇と例年通りの値動き
2021年9月の戸建て成約価格平均は、$415,384(前年比+18%)、戸建て価格中央値は、$345,000(+19%)前年比では成約価格平均、価格中央値共に上昇しております。
先月と比較すると平均価格は$3,000下がっております。毎年学校が始まる前の夏の時期は需要が高く、秋になると落ち着くのがアメリカ住宅市場の特徴ですので、例年通りの値動きとなっております。
※図2:戸建住宅平均価格
依然として短いDOM(Day on Market:売り出しから成約までの日数)
DOM(Day on Market:売り出しから成約までの日数)は、22日(前年比-46%)となりました。先月と比較すると+3日となり少し長くなりましたが、変わらず短いDOMは市場の在庫不足が変わらず大きく影響しているものと思います。
新規売り出し件数は11,173件(前年比+1%)、販売中物件数は10,348件(前年比-23%)となり、供給が増えているとは言えません。依然として市場の物件不足は続いています。
売買市場と同じ賃貸市場の傾向
賃貸の成約件数は2,803件(前年比-13%)となり2021年1月から9か月連続のマイナス成長となりました。賃貸募集物件は、2,680件(前年比-32%)で売買市場と変わらず、市場の在庫不足が続いています。
DOM(Day on Market:募集から成約までの日数)は、24日(前年比-23%)となっており非常に短い期間で賃貸の成約が決まっていることがわかります。賃貸募集を行ってから平均1ヵ月以内に成約が決まる市場は非常に魅力的かと思います。
平均成約価格$2,166(前年比+9%)価格中央値は$2,000(前年比+11%)となっており、売買価格上昇に遅れて連動し賃貸価格が上昇していることがわかります。
不動産投資の利益とは、売却時利益と保有期間中の利益の合計であることから、賃貸成約価格上昇は不動産投資家にとって非常に良い市場といえます。
※図3:DFWエリアの不動産市況
売買、賃貸共にダラス・フォートワース市場の価格上昇は続いておりますが、その中でもより価格上昇が進んでいるエリアと、そうではないエリアがあります。
不動産投資において“どのエリアに投資をするのか”というのは大事なポイントです。我々は様々なデータを活用するのと合わせて、データには表れない地元の情報を元に最適な不動産をご紹介しております。 アメリカ不動産にご興味のある方は是非ともご連絡をお待ちしております。
2021/10/28
市場動向