今回は、最近発表されたダラス・フォートワースエリアの2021年12月の不動産市場についてレポートします!
目次
2021年12月は成約件数が前年比97%(10,342件)と微減
2021年12月の成約件数は、この数か月と同様、前年比97%とマイナス成長となりました。2021年の6月以降は、11月を除いて前年比マイナスを記録しています。
2020年6月以降に急速に需要が回復し、成約件数が増加しているため、その反動減による影響が大きいと言えます。[一昨年2019年との比較では12月は115%に増加]
一方、慢性的な在庫不足も要因の一つです。12月は、新規売り出し件数が前年比-3%(6,999件)、販売中件数が-20%(7,250件)を記録しています。この在庫不足は、新型コロナの影響が始まった2020年前半から続いており、2022年もこの状態が続くことが予想されています。
まとめると、引き続き需要は旺盛であるものの、供給(在庫)不足により、成約件数は伸び悩んでいる状態と考えられます。
図1:戸建住宅 成約件数
成約平均価格は繁忙期の夏季水準まで回復、価格中央値は2021年最高価格更新
2021年12月の成約平均価格は前年比116%($424,986)となり、繁忙期と言われる夏季水準まで上昇しています。価格中央値は前年比120%($353,000)となり、2021年最高価格を更新しました。
図2:戸建住宅 平均価格
図3:戸建住宅 価格中央値
Sqft単価も価格中央値同様前年比121%($189)となり、2021年最高単価を更新しました。
例年起こる季節による繁忙期-閑散期の値動きが見られず、月ごろに少しずつ価格が上昇しています。底堅い需要に支えられていること、高価格帯だけではなく低価格帯の物件も含め全体的に価格が上昇していると言えます。
図4:戸建住宅 平均Sqft単価
DOM30日(Day on Market:売り出しから成約までの日数)
2021年12月のDOMは30日(前年比-25%)となり、前年差-10日となりました。依然として短い数字を記録しています。
販売中物件に購入オファーを行う場合、ほとんどの物件で2件以上の購入オファーが入り、他の購入希望者と競合します。前述の通り、価格帯に関係なく値段が上昇しており、購入希望者の激しい戦いは2022年も続きそうです。
住宅購入希望者には、引き続きスピード感のある対応が求められます。
米国内外から移住者に選ばれる南部の都市テキサス州DFW
活況の続く米国不動産マーケットの中でも、ダラス・フォートワース(DFW)都市圏は、最も成長著しい地域の一つです。
改めて現状をご説明するため、ニュースサイト「Dallas Morning News」の記事をご紹介します。
DFW都市圏は、アメリカ南部平原に位置し、アメリカの新しい都市像を象徴する地域です。
2010年から2020年で130万人増加。2020年の国勢調査によると、都市圏人口770万人弱であり、全米第4の都市圏になっています。ある人口統計学者は、ノーステキサス州の人口は2030年に1000万人に達し、シカゴを抜いてアメリカ第3の都市圏になると予想されています。また、
World Population Review(米国内の独立した統計データ機関)のデータによると、テキサスの生活費は全米平均より10%ほど低いのに対し、カリフォルニアは50%ほど高いというデータが出ています。
米国内の他の都市圏からの移住が目立つだけでなく、一番多くの移住者を集めているのは米国外からの移住者です。2010年から2020年にかけて、DFW都市圏では米国外からの移住者が50万人以上となり、米国のどの都市よりも多くなっています。
DFWの中でも注目エリアであるCollin County、Denton County(※弊社が特に管理物件を多く抱えているエリアの一つ!)は、2050年までに人口が現在の2倍以上になると予想され、これからの大きな成長の原動力となると目されています。
Dallas Morning Newsでは、2021年9月の記事でこのように今後を予想しています。
「アメリカで最も経済的・人口的に活発な都市は、これまでと同様、国内の都市地理を形成する上で主導的な役割を果たすだろう。20 世紀の前半、注目すべきはニューヨークであり、後半はロサンゼルスであった。21世紀のアメリカは、Bigダラスから目が離せない」
情報ソース:
MetroTex with the support of the Real Estate Center at Texas A&M
HP: https://www.mymetrotex.com/market-reports/
Dallas Morning News
2022/01/19
速報